令和7年度 臨床研究・治験従事者研修(2025年10月10日)詳細のご案内
令和7年度 臨床研究・治験従事者研修(医師研修) 募集要項
※本研修会は、厚生労働省 臨床研究総合促進事業 臨床研究・治験従事者等に対する研修プログラムの事業として、順天堂大学医学部附属順天堂医院が主催・実施します。
1.研修の目的
我が国における臨床研究・治験を科学的・倫理的に適正に実施し、さらに信頼性、透明性を高めて遂行するためには、責任医師・分担医師の責務は極めて重要です。
この度、順天堂大学医学部附属順天堂医院は、厚生労働省の臨床研究総合促進事業における「臨床研究・治験従事者等に対する研修プログラム」の一環として、臨床研究・治験に関わる医師・歯科医師を対象とした研修会を実施いたします。
本研修会は医療法に基づく臨床研究中核病院を中心とし、臨床研究・治験に係る医師・歯科医師に実践的な教育研修を実施することにより、国内における質の高い臨床研究を実施できる人材を養成することを目的としています。
2.研修対象者等
医療機関において、臨床研究・治験に係る業務を行っている、もしくは今後行う予定があり、今後も継続して臨床研究・治験業務を遂行できる医師・歯科医師であれば責任医師又は分担医師としての経験は問いません。
なお、本研修会は臨床研究中核病院にて開催されますが、臨床研究中核病院以外の医師・歯科医師を優先的に対象とします。
本研修は、医師・歯科医師を受講対象としますが、応募者数が募集人数に達しない場合は医師・歯科医師以外の方も参加可能です。
3.開催日程
令和7年10月10日(金) 13:00 – 17:00(予定)
「研究者が知っておくべき研究戦略立案のコツ~社会実装への道編~」
■ 事前学習
参加者は、事前学習としてe-learning(約2時間)の受講を必須といたします。
(受講内容・方法等の詳細は、随時申込者にメールでご案内いたします。)
■ プログラム(予定)
13:00 – 13:10 | 開会挨拶・事務連絡 |
13:10 – 16:50 | ■ オリエンテーション
・本研修の目的と進め方 ・事前学習に関する質疑応答 ■ グループダイアローグ ・参加の目的と研究の夢とその課題を共有する ・研究成果を社会につなげる戦略とは何か?その本質を考える ・本質を押さえた戦略の構築と価値の継続拡大のアイデアを自由に語る ■ 講義 ・研究成果を社会に届けるために:日本発CAR-T細胞の臨床実装経験から学ぶ研究戦略 |
16:50 – 17:00 | 閉会挨拶 |
ファシリテーター:今野 浩一 氏(PMラボ ポジティブ・インテンション 代表)
製薬企業で経営企画、研究開発企画/プロジェクトマネジメントに従事、2013年に独立。現在は、製薬企業、大学/研究機関等における、研究開発戦略構築およびプログラム/プロジェクトマネジメントを支援。日本臨床試験学会将来構想委員、京都大学大学院医学研究科非常勤講師、北里大学大学院医療系研究科非常勤講師、PMI認定Project Management Professional(PMP)、PMAJ認定プロジェクトマネジメントスペシャリスト(PMS)
《コメント》
研究成果を社会実装する「夢」を実現させたい皆さま。「いつかは私も」と興味を持たれている皆さま。先駆者の知恵から学び、戦略を振り返り、さらに進化させる貴重なチャンスです。
短い時間ではありますが、記憶に残る価値ある場をみなさまと創り出したいと思います。ご参加をお持ちしています。
講師:柳生 茂希 先生(京都府立医科大学大学院医学研究科 小児科学/信州大学 学術研究・産学官連携推進機構)
2000年に京都府立医科大学医学部を卒業。小児科医として小児がんの診療と新規治療の開発に従事し、2012年より米国ベイラー医科大学にて遺伝子改変細胞療法の研究に従事。2015年より日本発CAR-T細胞製品の開発を開始し、2024年からは固形がんを対象とした医師主導治験を実施。2022年には信州大学発バイオベンチャー(株)A-SEEDS代表として、CAR-T細胞療法の社会実装を推進している。
《コメント》
科学研究の成果を「社会実装」につなげることは、多くの研究者にとって大きな目標である一方で、非常に困難なプロセスでもあります。とくに、遺伝子改変細胞療法のような最先端の領域では、基礎研究から臨床応用、さらには産業化に至るまでにいわゆる“Valley of Death(死の谷)”と呼ばれる深い断絶が存在しています。優れたシーズであっても、戦略的な道筋がなければ、その成果が社会に届くことはありません。本講演では、私自身が研究者・医師として、日本発のCAR-T細胞療法の臨床実装を目指して歩んできた開発のプロセスを振り返りながら、社会実装を見据えた研究戦略の立て方について考えます。アカデミアでの探索研究から非臨床開発、PMDAとの相談を通じた治験体制の整備、CPCを用いたGMP製造、医師主導治験の立案・実施、さらには産業化を視野に入れたバイオベンチャーの起業に至るまで、多様なフェーズで直面した課題とその解決策を共有したいと思います。とくに強調したいのは、「出口」から逆算した研究開発戦略の重要性です。規制、コスト、製造スケール、品質管理など、いずれも研究室の中では見落とされがちな要素ですが、社会に届けるには避けて通れません。また、研究者自身が自らのシーズの価値を構造的に捉え、適切なチームづくりとパートナーシップを形成していくことも不可欠です。
本講演が、アカデミアにおける研究成果を社会に実装したいと願う若手研究者の皆さんにとって、具体的なヒントとなり、実行可能な戦略を描くきっかけとなれば幸いです。
4.開催形式・場所等
■ 開催形式:ハイブリッド形式(会場/Zoom)
■ 会場:順天堂大学 本郷・お茶の水キャンパス 7号館1階カンファレンスルーム
(〒113-8421 東京都文京区本郷2-1-1)
【アクセス】
5.募集人数 30名(会場定員)
6.研修費用 無料(ただし、研修にかかる交通費・宿泊費等は参加者負担となります。)
7.修了証書 原則、全プログラムを受講し、アンケート回答を終えた方に、修了証を発行いたします。
8.申込方法 以下の申込フォームよりお申込みください。
【https://forms.gle/jXNBiqaoS2b7afmdA】
〆切 2025年9月30日(火)
※応募者選考を行うことを、予めご了承下さい。
選考結果は合否にかかわらず、メールにて通知いたします。
※記載頂いた個人情報等については、本研修会の遂行及び本事業の目的以外には使用しません。
9.その他(会場への持ち物等)
・筆記用具をご持参ください。
・PCの持参は不要です。
・水分補給用の飲み物は各自でご用意ください。
お問い合わせ
順天堂大学医学部附属順天堂医院 臨床研究・治験センター
臨床研究教育事務局
TEL:03-3814-5672
メール:r.kyoiku@juntendo.ac.jp